共同住宅の難しさ・・

毎日の生活の中で、普通は考えなくてもいい事・・生活そのものを回転させていくのはそこの居住者の労働によるもので、物資(食料や生活品)の供給、又は廃材(ゴミ等)の搬出、衣服の清掃整理等様々な労働力が支えています。建物(戸建て住宅、共同住宅、マンション等)も同じことが言えます。

台風、積雪、地震等様々な災害が私たちをいじめようとします。台風、積雪による瓦の破損、落雪による車庫の屋根の破損、凍結による水道管等の破損、給湯器にも被害をもたらします。地震による倒壊、ゆがみ。様々な事が起こってきます。

この場合、戸建て住宅ではそこの居住者がそれに対応する形で処理しようとしますが、まさしくこれは普段は考えなくてもいいことです。マンションでも管理人が常駐(昼間が多いかな?)していますから戸建て住宅のそれと変わりなく対処していくでしょう。市営住宅や県営住宅もほぼ同じ事が言えると思います。

いちばん難しいのは、民間の共同住宅の維持、管理でしょう。

まず、中身の事も大事なのですが外部に関係すること、共用部分に関する事とかゴミ集積所の管理とかが維持継続が困難な部分だと思います。

その中でまず考えたいことは、防水に関する事です。雨漏りで押入が使用できないとか共用通路の排水機能が不具合で水たまりが出来る等です。

 写真のように押入の内装材が雨漏りが原因でカビが発生してます。そしてこれを防ぐ為にあらゆる原因を追究します。まず、雨は空から落ちてきますから一番上の部分の防水性能を調査します。 この写真は、屋上で外壁の最上端にあたる部分です。屋上防水シートと外壁材の防水を「笠木」と言う材料で止めてあります。その笠木どおしの接続部分はコーキング材を充填するのですが、経年劣化により接着がゆるくなっていました。 次に考えられたのがバルコニーの防水です(写真) 応急処置として土間周りのコーキング施工(壁の入隅部も)を施しました。

次によくあるのが、防鳥ネットを設置する事です。いわゆる鳩害です。鳩の糞による害、夜の音による害等だと思います。この防鳥ネットも施工する業者はいますが・・まあまあコストがかかるみたいです。業者に依頼しますとネットの形状を合わせて製作しますから高くなるのはわかる気もしますが・・  このように市販されているネット(W=1m程)を繋ぎ合わせても何とかなるようです。

雨漏りやそれによる湿気によって、先にも述べた押入の問題だけでなく居間の床板(フロアー)にも影響をもたらします。  これは床板が湿気による経年劣化で床板を形成するボンドがゆるみ歩くとそこが「フワフワ」する状態になります。その部分を切り取って、下地を補強して貼り直します。この場合は床板の上にCFシートを施工する仕様の為この様な方法をとります。

普段は考えなくてもいい事が何かの発生で、いろいろな原因が考えられ、いろいろな施工をしないと止められない事態が起こってきます。だから考えなくてもいいものの気にして我が家を眺める程度の事はした方がいいのでは・・・。