「筆界」

今年になって、早くも1か月が過ぎようとしてますが「能登半島地震」も同じ時間が過ぎようとしています。被災された方には早く日常が戻ることをお祈りします。

筆界とは境界のことで、そもそも境界線とは一筆の土地の外周で示される土地と土地との境目の線を言い一筆、二筆と数える事から「筆界」と呼ばれるようになったこともあるそうです。

火災なんかで多くの住宅が焼失・・今回の能登の地震によるものや、以前にも桑名の方で火災があったとき多くの住宅が焼失しました。一面焼け野原のような状態から・・まずは撤去作業をして次に境界を起点を基準にして測量を行います。もちろん住民立ち合いの元で進められるのはいうまでもありません。こういった場所と言うのは木造家屋が多い場所であり、いはば昔からずっと住んでいる人が多いところでもあります。

昔って境界杭で示されるような事は少なく・・井戸の中央が境界とか、用水の真ん中が境界だとかで、ある既存物を境界の印として代々受け継がれてきたような感じがします。

今になって測量をしてみると・・井戸の中央どころか全くずれていると言う事が多くあります。境界を探るべく作業をスタートしてもその中に空き家的な建物があると全く困った話になってしまいそうです。

令和5年12月13日より施工された「改正空き家法」というのがあります。

これにはいろいろな理由があり、実家を相続したとか、一人暮らしの親が施設に入居したとか言うことで空き家が出来てしまいます。どこの家庭でも多くはこのような事態になっていく運命にあると思います。

それと、解体費用をかけたくない、家財道具を片付けられない、将来使用するかもしれない等の理由もあります。

長年の空き家で困るのが、倒壊や外壁落下、害虫や景観の悪化、悪臭や不法侵入、樹木等のはみだし等さまざまです。

「空き家」とは、居住その他の使用がなされていない事が常態である建物・・とあり一年を通じて人の出入りの有無、電気、水道、ガスの使用状態などから総合的に判断される。とあり空き家対策特別措置法では

実態調査から管理の助言、跡地の活用促進、適切に管理されていない物は「特定空き家」に指定され状態が改善されない場合は勧告を行い、それでも対処しない場合は命令を出し、背くと50万円以下の罰金が科せられる。・・簡単に言うとこのような流れになるそうです。

境界杭と境界杭を結ぶ線を境界線と言い、折れ点には境界杭、境界点を示すマークを入れます。    このようなものをよく見かけると思いますが・・。

道路境界線とか隣地境界線なんかを「官民境界線」「民民境界線」とも呼んだりします。

一般的に境界をコンクリートブロック等で仕切る場合は、この境界線をはみ出して施工することは出来ません。よくある施工方法としては、基礎ベースは境界線に対して0~10mm程の距離を保って設置しブロック面はベースより15~30mm離して積みます。地中においても境界線からはみ出すことは出来ません。

この様なエリアの問題はどこに行っても耳にします。わかる人がいる間に解決した方が良いと思いますので、気になる方はちょっとずつ調べた方が得策かも分かりません。それこそ代が変わってしまう程分からなくなりますよ。皆さんも気を付けて・・・。